こんにちは。ジェイグラブの横川です。
アメリカ東部時間の8月29日から800ドル以下の少額貨物に対する関税免除制度が廃止され、現時点ではアメリカに送られる貨物は一部の例外を除くと、基本的に関税がかかるようになりました。
詳細はこちらです。
参考:米国デ・ミニミス廃止に向けて準備すること【追記あり】
現時点でできそうな対策はいかに記載しました。
参考:トランプ関税対策について(eBay)
これまでは、日本人として、場当たり的な政策にうんざりしながら記事を書いてきましたが、最近、アメリカ人の声も見えてきましたので、紹介します。気楽に読んでみてください。オリジナル記事は全文読むには制限をつけているので、ここでは全文紹介せずに抜粋します。
トランプ関税によりeBayは大混乱、あらゆる趣味が物流上の地雷原に
トランプ政権は、アメリカ国民が楽しんでいる様々な趣味を混乱に陥れ、国内外の中小企業に打撃を与え、例の関税構造はアメリカを孤立国家へと変貌させている。eBayでの商品の売買は特に煩雑になり、例えば、eBayのトップセラーの多くが拠点を置く日本から、ヴィンテージのフィルムカメラ、レトロビデオゲーム、ヴィンテージの洋服などを購入することがより困難になり、価格も高騰している。
「私たちアメリカ在住者にとって、この趣味の将来がどうなるのか(とんでもなく高価になること以外に)考えてみよう」と、最も人気のあるフィルム写真関連のサブレディットには書かれている。「Canon Mint++の時代は終わった。Argus C3の時代が来た」と比喩が印象的だった。Canon Mint++は、日本のeBay出品者が日本製Canonカメラを出品する際によく使う表現方法を指している。そしてArgus C3は安価な大量生産のアメリカ製カメラのことで「ストリートファイトで致命的な武器になり得る」ことから「レンガ」というあだ名が付けられている。今でも非常に安価なままである。
写真趣味だけでなく、電子機器、ボードゲーム、アクションフィギュア、スキンケア、懐中電灯、大人のおもちゃ、腕時計、一般的なeコマースに焦点を当てたコミュニティや企業もパニックに陥っており、米国へのサービスを停止するか、米国の顧客に対して価格の上昇、手数料の上昇、配送時間の延長、書類手続きの増加、頭痛の種の増加、予測できない遅延を覚悟するように伝えている。
日本だけでなく、EU、AU、韓国、台湾、ASEANなど、あらゆる地域・国の郵便輸送業者が、米国への多くの貨物の配送を制限し始めている。米国に国際的に貨物を送る数少ない手段の一つがUPSとFedExだが、両社は顧客に対し、デミミニス制度の終了は書類手続きの増加、配送料金の値上げ(両社とも国際処理料金を値上げした)、さらに発送者か受取人のどちらかが送られるものに関税を支払わなければならなくなることを意味し、当然コストと処理時間の両方が増加すると警告している。
私は日本在住のeBayセラー約25人にメッセージを送り、私が購入した場合にカリフォルニアへの発送方法、関税の対象となるか、そしてどのように対応しているかを尋ねました。回答はバラバラだった。
複数の日本のeBayセラーが、税関申告書に商品価格を偽るつもりだと私に話してくれた。これは国際配送では古くからある慣習だが、それでも良い解決策とは思えない。「住所ラベルには商品価格を50%値引きして記載します。今回は1回だけです」とあるセラーは言い、その後「商品価格を実際の価格より低く記載したり、『ギフト』と記載したりすることはありません。米国および国際政府の規制でそのような行為は禁止されています」と付け加えた。別のセラーは「問題は関税ですが、心配しないでください。関税は配送ラベルの金額で決まります。詳細は省きますが、悪く言うつもりはありません」と私に言った。
別のカメラ販売業者は、送料として20ドルかかると伝えたが、1時間後に「実際には送料は30ドルです…デ・ミニミスルールの廃止に伴い、サービスが停止される可能性があります。通関手続きの負荷増加はストライキにつながる可能性もあります」と返信してきた。また、「米国での通関がスムーズに行えば、通常5~10日で荷物が届きます」としながらも、「最近の米国税関規制により、通関手続きが厳格化され、通常(2~3週間)よりも時間がかかっています。このような状況下では、配達日を予測することはできませんのでご了承ください。輸入関税や消費税は予測不可能であることをご理解ください。関税や売上税は州や国によって異なり、購入者の負担となるため、当社では把握しておりません」としている。
eBay は買い手に対し、アメリカ人ユーザーに対し、海外から購入するために、すべての製品とその潜在的な関税コードのリストであるHarmonized Tariff Scheduleで品目を検索し、関税がいくらになるかを見積もり、「配送業者の料金を追加」し、配送業者からの電話またはメールを待って通関手続きを行い料金を支払うことであると伝えている。これは、単に商品を購入して商品が自宅に届くのを待つだけという従来の方法に代わるものだ。eBay は商品リストに「米国のポリシーにより、この商品の輸入料金は配達時に税関または配送業者に支払う必要があります」というメッセージも追加している。
また、eBay はアメリカ以外の売り手に対して、このプロセスを理解しておらず売り手のせいにする 顧客からの「否定的なフィードバック」が予想されることを伝えている。
eBayは「SpeedPak配送」というサービスも提供している。これは、海外のセラーが自国のeBay倉庫に商品を送り、eBayが他の購入商品と一緒に貨物船で米国へ発送するというものです。eBayによると、このプロセスには8~12日かかります。このシステムを利用しているというある日本のセラーは、実際の発送には「約1~2週間」かかり、購入者のために関税を前払いすることにしたと私に話してくれました。
ご想像のとおり、こうした事態に人々はストレスを感じています。eBayのサブレディットでは、アメリカへ販売している外国人セラーが「アメリカの購入者に商品を販売したのですが、私の居住地(ヨーロッパ)からの国際配送に一時的な問題があり、現在発送できません」「アメリカを配送から完全に除外するにはどうすればいいですか?」「私は商品の80%以上をアメリカに発送しているセラーです。郵便局がアメリカ向けの小包のサービスを提供しなくなり、この方針変更に完全に打ちのめされています。収入が跡形もなく消えてしまいました」 「日本のマーケットプレイスで大量の商品を購入した人たちとチャットグループに参加しているのですが、今回の件で彼らは永久にゲームから排除されることになりました」といった書き込みが相次いだ。
今後は2通りの展開が考えられます。1つは、すべてがさらに面倒になり、特定の製品が入手できなくなり、関税、サブチャージ、処理料金、時間が顧客によって透明性を持って支払われることになり、誰もがこの状況に憤慨することになる。
2つ目は、残念ながらより可能性が高いが、大手配送会社やプラットフォームがトランプ大統領を怒らせることを恐れているため、このプロセスの粗削りな部分を簡易化し、負担を海外の販売者に転嫁させる。これが必要経費を実際の製品の価格に組み入れ、関税を前払いするため、コストが高くなる。しかし、時間の経過とともに受け入れられるようになっていく。
ただ、これらはどれも必要ではなかったこと、常にこうだったわけではないこと、そして世界中の計り知れない数の中小企業や一般の人々がこれらの関税によって甚大な影響を受けていることを覚えておく価値はある。
つまり、海外から物を買う必要がある趣味を持っている人にとっては、生活費がかさみ、面倒なことが増えたということです。AnalogCommunityのサブレディットでは、ある投稿者がこううまくまとめていました。「ほら、バカに投票したら現実世界に影響が出るなんて!誰が知ってた?」
参考:Trump Tariffs Cause Chaos on Ebay as Every Hobby Becomes Logistical Minefield
おわりに
現地の趣味人の本音。そしてeBayがアメリカ人ユーザーに対して啓蒙している内容も把握できました。
現在、イーベイ・ジャパンではSpeedPAKを使う場合は、関税を売り手が払う設定にするので、商品価格に関税分上乗せし、値上げするようにと伝えています。
しかし、米国側はアメリカ人ユーザーにHarmonized Tariff Scheduleにアクセスして自分で計算して手続き(関税払い)するよう伝えているようです。
こうなると、あらかじめ負担する用意のある日本人と、きちんとあとから手続きするつもりの”善良な”アメリカ人との間で行き違いが生じます。この場合、アメリカ人は不要な関税払いをしてしまうことになります。もし、こういうことが起きたら、日本人セラーはあらかじめ値上げした分を相手に返金しましょう。部分返金は非常に簡単にできます。
また、記事では日本人セラーで申告額を低く申告すると伝えている人もいるようですが、何かあった場合の弁償額が申告額になりますので、こうした混乱期は紛失や盗難も起きやすいですから避けたほうがいいでしょう。
「米国および国際規制でそのような行為は禁止されています」と伝えた人もいるようですが、これはアメリカに限らず、どこの国でも一緒です。それより、「唯一無二の偉大な美しい法律」では、当初、デ・ミニミスの廃止は2027年7月としており、同時にアンダーバリューなどの故意に低く申告するなど、関税逃れを試みたものには罰金を課すというルールもあります。罰金を受けるのはアメリカ人です。
デ・ミニミスの廃止は2025年8月29日に前倒しされましたが、「唯一無二の偉大な美しい法律」自体が前倒しされたわけではありません。そして、デ・ミニミスだけの廃止を急いだだけだとすると、上記の罰金については従来通り2027年7月からと解釈できます。このへんは調べないとわかりませんが、場当たり的にやってるので、放っておいたら自滅してくれるんじゃないでしょうかね。
































