こんにちは。GMOグローバルEC株式会社の横川です。
1月12日にIT Media Newsが「Google、エージェンティックコマース時代に向けた共通規格「UCP」発表 AIが決済まで代行」という記事を配信しました。詳細は以下です。
参考:Google、エージェンティックコマース時代に向けた共通規格「UCP」発表 AIが決済まで代行(ITMedia News)
このAI上ですべて解決するというECは、昨年2025年10月にOpen AIのInstant Checkout機能の発表によって火蓋が切られています。
参考:ChatGPT、ダイレクトショッピング機能でECの風景を総とっかえか?
なお、Googleの発表とほぼ同じタイミングでMicrosoftもCopilot(コパイロット)で同じ機能を実装する旨のアナウンスをしています。
参考:Microsoft Copilot Enables Agentic AI Checkout For Etsy, Shopify, PayPal & More(英語)
これら3社の特徴は、アナウンスされている内容から、以下のようになります。
OpenAI「Instant Checkout」(先行者)発表時期: 2025年9月末〜10月
- 概要: ChatGPTのチャット内で、別のサイトに移動することなく商品の購入を完了できる機能。
- 基盤技術: Stripeと共同開発した「Agentic Commerce Protocol (ACP)」。
- パートナー: 当初はEtsy、続いてShopifyなどが参加。
Microsoft「Copilot AI Checkout」(追随・拡大)発表時期: 2026年1月
- 概要: Microsoft Copilot内で、EtsyやShopifyの商品を直接購入できる機能。
- 特徴: OpenAIの技術提携に近い位置づけですが、PayPalなどをパートナーに加え、Copilotエコシステムへの展開を強化しています。上記記事にも「OpenAIの発表に続くもの」というニュアンスで紹介されています。
Google「AI Mode Checkout」&「Universal Commerce Protocol」(対抗馬)発表時期: 2026年1月
- 概要: Google検索の「AI Mode」やGeminiアプリ内で、商品を直接購入できる機能。
- 対抗策: OpenAI/Stripeのプロトコル(ACP)に対抗するように、Googleは独自のオープン標準「Universal Commerce Protocol (UCP)」を立ち上げ。
- パートナー: Shopify、Etsyに加え、Walmart、Target、Wayfairなどの大手小売や、Google Pay(Wallet)を活用する点が強み。
すでにOpenAI陣営(ACP) vs Google陣営(UCP) という構図ができつつあります。
さて、ここで気になるのが、これらの記事に一度もAmazonとeBayが登場してこないという点です。これら2社はどういう戦略を採るつもりなのでしょうか。
結論から言うと、2社とも独自戦略で進めていくと決め、上記記事の時期よりもはるかに早い段階から動いていました(これについてはすでに過去の記事で紹介済みです)。
Amazonは独自開発のAI、Rufasで囲い込みを模索しています。なぜなら、上記のAI陣営に入ってしまうと、顧客との接点を奪われてしまうからです。このあたりの詳細は過去記事で触れています。
参考:AIがAmazonを脅かし破壊的変化をもたらす日も近い?
では、eBayはどうでしょうか。
eBayは、すでにOpenAI側の主要パートナーとして、Open AI陣営に合流しています。eBayはかなり早い段階からChatGPTを利用したツール等を開発提供しており、OpenAIという強力な「集客口」と組むことで、AI経由のトラフィックを自社に呼び込む「実利」を取る戦略を採っています。
参考:イーベイ、ChatGPTですごいツールを開発してしまう
ShopifyやEtsyができる限り多くの陣営に顔を出しているのに対し、eBayはOpen AI陣営に絞っている様子です。今後は以下の三つ巴になっていくと考えられています。
1.OpenAI陣営(ACP)
Shopify、eBay、Etsyなどが参加。「分散型」の連合軍。
2.Google陣営(UCP)
Walmart、Target、Wayfairなどが参加。検索エンジンの強みを活かした連合軍。
3.Amazon(Rufus)
単独路線。圧倒的な商品数と物流網を持つ「要塞」。
さいごに
とりあえず今の状況では、アイキャッチにはすべての陣営のイメージを入れたイラストで作成しましたが、上述の通り、最後は三つ巴になりそうなので、次回、これに関した記事を書くときは三国志をモデルにしたイラストにしようと思っています。

































