こんにちは。ジェイグラブの横川です。
欧米圏の入学シーズンが9月頃であるということを知識として知っている人は多いと思いますが、海外で実体験として卒業・入学をしていないと、知識の片隅にあるだけなので、それがクリスマスと同様のビジネス・チャンスであるという点をしっかり日頃から意識していないと見落としがちです。
9月頃の入学シーズンはバック・トゥ・スクール、バック・トゥ・カレッジといい、ビジネス的にもキャンペーンを行ったりします。
参考:ご入学おめでとうございます!(越境ECにおける季節感)
入学があるということは卒業もあるということで、入学シーズンから逆算すれば割り出せます。
欧米圏での卒業シーズンは大体6月頃です(英国は7月頃が多い)。
また、卒業式らしい卒業式を行うのは、高校、大学くらいで、小中学校では日本ほど大規模ではありません。
ちなみに、東南アジアは国によってちょっとバラつきがあります。主要国だけ取り上げると、タイだけが日本に近く「3月卒業、6月入学」で、それ以外の国は「5~6月卒業、8~9月入学」が多いようです。
さて、この時期に卒業式が多いということは、祝辞などのいわゆる、”大人”が大上段から偉そうに「いい言葉」を乱発する時期でもあります。
CNBCの経済部門がニューヨークのペース大学の卒業式でEtsyのCEOのジョシュ・シルバーマン氏が語った言葉を記事にしていましたので紹介します。なぜこれを紹介するのかというと、内容は大学の卒業生に向けての言葉ですが、日本を卒業し世界へ飛び立とうとする日本企業の担当者に話しているようにも聞こえるからです。
成功して充実したキャリアを望むなら、他人がどう思うかを気にするのはやめなさい。
友人と同じキャリアパスを選びたくなることが多いが、それは間違いである。むしろ、プロフェッショナルは、2つのシンプルなことを実践すべきだ。それは、既に持っているスキルと興味に基づいた仕事を見つけること、そして、自分の進路を変える可能性のある予期せぬ機会を積極的に探すこと。
成功事例・失敗事例を聞くことが大好きで、他社ではどうしているかなど、横並び意識の強い日本人には耳の痛い言葉です。
先日のセミナーでもモデレーターがアンケートを取ったら事例を聞きたがる人が多かったのを思い出します。仕事やってる感アピールにはもってこいでしょうけど、私は他人は他人、自分は自分と思っているので、他者の成功・失敗事例など一度も気にしたことなく越境ECを始めてきたため、いまいちこの他人を過剰に気にする感覚がわかりません。以前にも先行例を気にすることのセンスのなさをブログに書いています。
越境EC成功に導く素質、資質とは
先行例を真似ても、せいぜい「そこそこ」までは行くけど、先行者を追い抜くところまで達した例を寡聞にして知りません。
シルバーマン氏は、ブラウン大学で演劇を専攻し、公共政策の学位を取得して卒業した後、ビル・ブラッドリー上院議員のメール担当の仕事に就いたそうです。この時、勤務時間外にも、自ら進んで他の仕事を引き受け、同僚との絆を深めたといっています。そして些細なことでも聞き漏らさまいと吸収に努めたとのことです。その結果、ブラッドリー議員の首席補佐官が運営する急成長中のコンサルティング部門への参加を打診され、全く新しい業界での興味深い機会をきっかけに、Evite、eBay、Shopping.com、Skypeといった企業を率い、2017年にEtsyに入社という経歴を歩んだ、と記事は綴っています。
人間万事塞翁が馬ですね。彼が「自分の進路を変える可能性のある予期せぬ機会を積極的に探」せといったのは、人生何がどこでどう変わるかわからないから常にアンテナは張っておけということですね。
私も、越境ECではいろいろ空想して、法や制度の制約に阻まれて一度は諦めるものの、私は「諦める=捨てる」ではなく、「諦める=ストックしておく」なので、違った方面からひょんなアイデアが舞い込んだときに寝かせていた、かつては諦めたネタと合わせて実行に移したという例があります。チコちゃんではないですが、ボーっと生きてる人は勝てないし、負けたとしてもそこから逆転できないんですね。
そして、
身に付けているスキルに焦点を当てることで、急速に変化する雇用市場において、より魅力的なキャリアを身につけることができる
と語り、好きこそものの上手なれ(情熱)を追求することの大切さを語るものの、
心から好きな業界の仕事に就いたからといって、必ずしも生産性や創造性、成功度が向上するわけではない。仕事の中で最も楽しくない部分が、後から振り返ってみると、最終的に最も個人的にやりがいを感じたり、キャリアにとって有益な瞬間になることもある。
と結んでいます。
実際、2023年の ZipRecruiterの調査によると、より多くの企業が徐々に「スキルベースの採用」へと移行しており、学歴や教育などの資格よりも、時間管理や批判的思考などの能力が評価されています。
人工知能(AI)はこの移行を加速させる可能性があり、LinkedInのレポートによると、今後5年間で、ほとんどの職種で使用されるスキルの4分の3近くがAIによって変化し、経営者はAIスキルとコミュニケーション能力やリーダーシップといったソフトスキルを併せ持つ候補者を優先する必要があると予測されているようです。
つまり、「よくわからないから」「面倒だから」とその時のビジネストレンドから逃げていると、キャリアアップに繋がらず、収入も上がらず、(余談ですが、日本では)男性ならその時点で女性から結婚相手として考えてもらえないというキツい現実に直面しちゃうわけですね。
かのダーウィンも種の起源で「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き残るのでもない。唯一、生き残る者は変化できる者である。」と言っていますが、ビジネスでも同じです。
昨日の中小機構ピッチで話したこと
越境ECは人間ドックだ。
越境EC成功に導く素質、資質とは
過去の上記ブログでも何度か書いていますが、日本人はIQは高いがEQが低いことがわかっています(世界最下位)。EQはこころの偏差値という言われ方をするため、道徳心やメンタル面だけに考えが向いてしまいますが、それだけでなく、自己解決能力もEQには含まれます。つまり、日本人は指導者に方程式を与えられたら模範解答を出せますが、方程式そのものを考案せよと言われると、何もできないということです。その途端に人に頼る(お上意識)、他人に甘える、ろくに調べもせず「クレクレ君」になります(調べ方すら思いつけないという絶望的な人もたまにいますが)。
日本は情熱ある社員率も世界の底辺にあり(ギャラップ調査)、皮肉にもここだけは独立独歩が達成できています。常日頃から意識を変えよといい続けているわけですが、どうもこの国の人は無理そうかもと思い始めており、遠くを眺める毎日です(せめて眼精疲労の回復に役立つといいんですが)。
参考:Etsy CEO: People who make these 2 early-career moves become more successful than most

































