こんにちは。ジェイグラブの横川です。
弊社は経産省または東京都の高度人材インターンシップ事業に参加し、海外から優秀な人材を2ヶ月間受け入れています。過去には
2019年:マレーシア人インターン(女性)
2020年:インドネシア人インターン(女性、コロナ禍のためオンラインインターン)
2021年:マレーシア人インターン(女性、コロナ禍のためオンラインインターン)
2022年:ベトナム人インターン(女性、人流は回復傾向にあったもののビザがなかなか下りず、2週間しか滞在できなかった)
2023年:インドネシア人インターン(女性)、タイ人インターン2名(男性、女性)
2024年:インド人インターン(女性)
を受け入れました。2019年のインターンは東京都の取材を受けています。
https://www.tdh.metro.tokyo.lg.jp/companies_voice/voices/voice028.html
また、2023年のインドネシア人インターンとは今でもつながりがありますし、2021年のマレーシア人インターンは現在日本におり、弊社で仕事を手伝ってくれています。
この中で、2022年のベトナム人インターンだけは、外的要因が理由できちんと仕事できなかったので、今年、2025年はベトナム人インターンを受け入れ、22年のリベンジをはかりました。ビザの都合で2週間しか働けなかった当時のベトナム人インターンも短い期間中にまとめてくれています。
参考:SNSを利用したEC事情@ベトナムー1ー
ということで、今年の高度人材インターンとして2ヶ月間関わってくれた、ベトナム人(男性)のグエン・ホン・ドゥック(阮法徳)に最新のベトナム市場をまとめてもらいました。
ベトナムのEC市場最新情報
1.ベトナムEC市場の成長概要(2024年)

2024年、ベトナムの電子商取引(EC)市場は大きな飛躍を遂げ、年間推定売上高は318兆ドン(1兆8,708億円)を超え、前年から37.36%の成長を記録しました。この急成長により、ベトナムは世界で最も成長の速いEC市場トップ10に入る位置づけとなっています。オンライン購買習慣の定着、キャッシュレス決済の普及、そして動画・ライブコマースの急拡大が主な要因として挙げられます。
2.市場構造と主要プラットフォームの動向

市場全体ではShopeeが依然として強い支配力を持ち、2024年Q1の市場シェアは67.9%を記録しています。続いてTikTok Shopが23.2%、Lazadaが7.6%、Tikiが1.3%を占めています。また、TemuやSheinといった越境ECプラットフォームも急速に存在感を高め、低価格戦略や豊富な商品ラインナップで国内プラットフォームに強い競争圧力を与えています。
3.消費者行動の変化と使用デバイス

オンライン購買時の中心デバイスは依然として スマートフォン であり、91%のユーザーがスマートフォンから買い物を行っています。この状況により、モバイル最適化、アプリの操作性、簡易な決済などがプラットフォームにとって極めて重要になっています。購買チャネルは多様化しており、ECサイト経由が78%、スマホアプリが47%、SNS経由が42% と、ソーシャルコマースやライブコマースの影響力が大きくなっています。
4.購買ピークと検索トレンド

11/11のブラックフライデー、12/12の年末セール、テト前などの大型プロモーション期間には関連検索量が急増します。ユーザーは “セール待ち・クーポン重視” の傾向が強く、プラットフォームや販売者はこの期間に合わせて広告投資や在庫最適化が必須となっています。特にこの時期は競争が激しく、広告費が高騰する一方で、売上を大きく伸ばすチャンスでもあります。
5.オンライン購入者の属性

ベトナムのオンライン購入者の中心は25〜29歳 で、全体の約55%を占めています。また、オフィスワーカーが55%を占めており、安定した収入と高いデジタルリテラシーにより、通販利用が習慣化しています。この層は配送スピード、レビューの信頼性、アフターサービスなどに敏感で、ファッション、コスメ、日用品、ガジェットなどを幅広く購入する傾向があります。
6.市場の成長要因と直面する課題
EC市場の成長は、電子決済の普及、物流・配送網の発展、プラットフォーム間の競争激化などに支えられています。しかし同時に、偽物や品質不良品の流通、値下げ競争による利益率低下、広告費の上昇、そしてデータ管理や税制の厳格化など、多くの課題にも直面しています。さらに、TemuやSheinの拡大により、国内企業は価格競争だけでなく、ブランド価値・サービス品質の向上が不可欠になっています。
おわりに
ドゥックには、この2ヶ月間主にTikTokやYouTubeなどの動画作成をお願いしました。通常のSNS投稿は頻繁に行っていますが、動画に関しては弊社があまりリソースを割くことができなかったこともあり、その影響もあってその成果は大きいものがありました。
次にベトナム市場について横川が補足します。
まず、ベトナムのプラットフォームのマーケットシェアですが、7年前はTikiという名前をよく聞きました。しかし、現在は影が薄くなっています。
次に、ドゥックが報告で触れている「テト」ですが、現在70歳前後の方はベトナム戦争の「テト攻勢」という言葉をリアルタイムで聞いたことがあるかもしれません。テトはベトナムの旧正月です。陰暦で計算するので、新暦では毎年変動します。2026年は2月14日(土)から2月22日(日)までの9連休です。
私は2018年にベトナムに行きましたが、当時はベトナムの通貨であるドンを200で割ると大まかに日本円になるので、そのように計算していましたが、現在はドンに対しても円安傾向にあり、170で割らないと近似値を求められません。
具体的なわかりやすい比較として、マクドナルドでやってみます。私は世界のどこに行ってもマックには1度は行き、どこでも全く同じ注文(チーズバーガーセットに単品でハンバーガー)をします。
・ベトナム:約81,000~95,000ドン=約475 ~ 555円
・日本:約780円 ~ 850円
これでみると、ちょっと背伸びすると日本製品に手が届くというレベルですね。そこに円安傾向なのですから、日本製品が以前よりは安く見えるという、円安が価格差を埋める方向で作用しているため、チャンスが生まれていると言えるでしょう(送料とかを一切考えていませんが)。
ただし、今でも物価と所得の差はあります(平均月収は約770万ドン=約45,300円)。平均は実態を表さないので、中央値が欲しいのですが、それは発表されていません。ただ平均で45,000円ということは、中央値は2~30,000円くらいでしょう。そうなると、日本で1万円もするものはなかなか買えないということになると思います。1万円はおろか、5000円でも簡単ではないと思います。それは額面で20万円の日本人に2万〜2万5千円のものを恒常的に買わせようといっているに等しいからです。
そして忘れてはいけないのは、ライバルの存在です。ベトナム市場では、韓国や中国、タイなど周辺国との競争が激しいということを忘れてはいけません。
































