2025年、日本初の女性首相・高市早苗氏の就任とともに、新しい消費トレンド“サナ活”が生まれています。彼女の愛用アイテムが飛ぶように売れ、SNSでは『私も高市首相と同じバッグが欲しい!』という声が相次いでいます。
今回は、この現象を「推し活」と「インフルエンサーバズ売れ(=SNSでの拡散による爆発的販売)」の2つの視点から分析し、越境ECにどんな可能性があるのかを探ってみました。
「サナ活」:推し活とインフルエンサー売れの融合
最近、SNSやニュースでは「サナエバッグ」「サナペン」が話題沸騰中です。高市首相が総理官邸入りする際に持っていた黒のトートバッグは、長野県の老舗ブランド「濱野皮革工藝」の製品で、注文が半年待ちになるほどの爆発的な人気。値段は13万6400円と手ごろとは言い難い価格ですが、「憧れの人と同じ物を持ちたい」「首相ブームにあやかりたい」という熱意が購入動機になっています。しかも、年齢層も幅広く、80代の母親が娘に購入を頼むほど、世代を超えた支持を集めているのが特徴です。
記者会見で使われていたピンクのボールペン(「ジェットストリーム」ライトピンク)はネット上で「お揃いにしたい」と一気にトレンド入りし、店頭でも在庫不足が続いています。
この現象は、従来の「推し活」――アイドルやキャラクターへの応援消費――と、著名人が持つ“インフルエンサー的な拡散力”が合体した「ハイブリッド型消費現象」といえます。
「推し活」と「インフルエンサー売れ」の違い
「推し活」の根本は、ファン個人が自発的に推しに貢献したいという熱量や共感です。「商品を持つ=推しへの応援」の意味合いが強く、コラボグッズや“推しの愛用品”を通じた自己表現やコミュニティ形成が特徴です。消費はリピート性・持続性が高く、ファン同士のつながりも深い傾向があります。
一方、インフルエンサー売れは影響力が購買行動の起点です。著名人・有名人の発信や着用、推薦によって商品が話題化し、短期的にバズる形で一気に売上が伸びます。新首相の「サナ活」は推し活的熱量だけでなく、社会的象徴としての首相人気が、単なる“憧れ”を超えた消費行動を生み出しているのがポイントです。
| 項目 | 推し活 | インフルエンサーバズ売れ |
|---|---|---|
| 主な購買動機 | 推しへの共感・貢献 | 著名人への憧れ・影響力 |
| 対象 | アイドル・キャラ・芸能人 | 著名人・首相・インフルエンサーなど |
| 消費の持続性 | 継続的(リピート) | 一時的なバズ・流行 |
| 拡散力 | コミュニティ主導 | SNSやメディア主導 |
この比較から見えてくるのは、推し活がファンの内発的熱量に基づくのに対し、インフルエンサー売れは外的な拡散力に支えられているという点です。
日本発の「推し活」「サナ活」のような共感消費現象は、世界中のファンダム文化にも共通するものがあります。K-POPのグローバルファン活動や、欧米・アジアでの“fandom”現象ともリンクしており、EC事業者はこの熱量や拡散力を活用した海外展開戦略が期待できます。
実際、「サナ活」で爆売れするバッグやペンは、国内需要だけでなく「日本の首相と同じアイテムを持ちたい」という海外からの注文が増加する可能性もあります。著名人・有名人×ファン(=推し活&インフルエンサー)のダブルマーケティングは、今後の越境ECの強力な武器になりえます。
注意点と今後の展望
一方で、人気に便乗した偽サイトや誇張広告も見られるため、ブランド価値を守る発信力も求められます。越境EC事業者も、ブランド価値維持や偽物対策への配慮が今まで以上に重要となります。
2025年の「サナ活」現象は、従来の推し活にインフルエンサーの力を組み合わせた日本の新しい消費ムーブメントです。越境ECにおいては、日本で話題の人やモノがそのまま輸出コンテンツになる時代です。「サナ活」で火がついた商品は、海外のファンやバイヤーにとって現代日本の象徴として映ります。日本だけでなく、世界市場にも広げられるこのマーケティング潮流を、いかに取り込むか――今後の越境ECの可能性を考える上でも目が離せません。


































